詩
夜は孤独を教えてくれた 呼吸すらも憚られる静寂に 悴んだ手で、悴んだ心で ただ星を眺めている、風を聴いている その響きは不器用で、優しい冷たさだったから 僕は少し甘えた あどけない子供のように 季節は駆け足で去っていって 一輪の花はあっけなく枯れ…
吹き荒れる風よ!お前の感傷を聞かせておくれ 僕はお前の激しさに臆さない、お前の恐怖には屈さない 僕はお前の涙を拭き取るためのハンカチになろう、お前の悲しみを癒すための褥になろう 荒野の村に住む少女の慈しみ 広大な空が抱えているその小さな寂漠 僕…
木造の古くてボロい家だったから、冬はひどく冷えこんだ。 僕は布団の中で丸くなって凍えていた。 孤独が堆積した部屋は、少し息苦しかった。 加速する日々の中で自分を亡くすことがあった。 季節は次々と巡り、滑り始めた時間は止まることはなく、 ついには…
雨の降る夜に傘もささず歩き回ると、自分と自然が一体化したような気分になった。 ずっと昔の時代からこの惑星を循環し続ける水と、そこに染み付いた世界の記憶、その重さが皮膚を通して身体の内側に入り込んでくる。自分が自分でなくなるような感覚。全てに…
あなたが涙を流した時に、私は綺麗だと思ってしまうかもしれない。 一雫の中に納めてしまうにはあまりにも大きすぎる感情に、憧憬を抱いてしまう。 あなたが血を流した時に、私は美しいと思ってしまうかもしれない。 鮮烈な赤が染み込んだその身体を想像して…